若松選手

その1

若松選手との昔ばなし ~ 若松選手は昔っから「答え書きっぱなし!」


【ma-.】まずは, 私 ma-. と若松君の関係について, この Web Page をご覧になっている読者の方々にはわからないと思いますので, その辺りからいきましょうか。

 私は中学 2 年のときに, 当時全珠連二段でこの道央地区に引っ越してきました。引っ越す前の地区の大会では常に優勝か準優勝だったので, こちらに来てあまりのレベルの違いに驚いたんです。

 当時の塾の先生が熱心で, 「毎月 1 回, 土曜(日曜でしたっけね?)に合同練習やってるから来ないか」と誘われ, 弁当を持って初めてその練習会に参加したときに初めて, 同じ塾の違う教室に通っている当時小学生の若松君に出会ったんです。覚えてますか?


【若松】合同練習会、懐かしいですね~。「熱中会」のことだよね。

 それまでは, 少ない人数で練習することが多かったので, あの大勢の熱気の中で練習するのは本当に楽しくて, 確か月 1 回開催だったと思うけど, 毎月とても楽しみにしていました。


【ma-.】朝 9 時くらいから夕方 5 時くらいまで練習してましたよね。

 どの練習も大抵「誰かが完答して手を挙げた時点で止め」というルールでした。全珠連段位(当時, 乗算や除算は 40 問 10 分でした)の練習の時に, 最初の乗算で「用意, 始め!」のかけ声とともに私は必死にそろばんを弾いていましたが, 5 問も出来たかどうかの時に若松君が「ハイ!」と元気に手を挙げたときに顎が外れそうになったことを今でも覚えています。確か, タイムは 3 分半くらいでした。除算は 2 分半くらいでしたよね。

 同じ塾だったこともあって, 練習会や大会の度に塾の先生が各家庭にお迎えに上がりながら向かったんですが, あるとき若松は「そろばんよりサッカーの方が好き」とか言っていたことも鮮明に覚えています。ちょっと表現は違ったかもしれませんが, これだけ「ヘンタイ」的な能力を持っていながらそろばんが一番じゃないのか! って思ってね。「こいつ, 何者だ!?」と。


【若松】「そろばんよりサッカーが好き」か。言ったかもしれませんね。まぁ, 小学生なんてそんなもんでしょう。それでもそろばん辞めようとはしなかったので, そろばんもちゃんと好きだったんだと思います。


【ma-.】若松君は, 私に関して出会いの記憶とか思い出とか, ありますか?


【若松】ma-. さんの第一印象は「デカッ」です。初めて見たのは ma-. さんの家に迎えに行って, 車に乗り込んできた時ですが, 当時流行っていた「キン肉マン」に「トールマン」と言う背の高いキャラがいて, それかと思いました。

 数年前に突然珠算会に戻ってきて, 「何があった?」と思いましたが, 今はいろいろ話せる(飲める)楽しい珠算仲間の一人です。

 相変わらず、ギャグが全くおもしろくありませんが……時々, おもしろくなさ過ぎて, 一周して逆におもしろいです。


【ma-.】なんじゃそりゃ(笑)

 若松君から見たらそうなんですね, 「突然戻ってきた」と。私もそろばんのことはずっと忘れてなかったんですよ。

 もう教員始めて長いですが, 前々任校では週 1 回, 小中学生を勤務先の校舎に集めてそろばんの指導をしていました。そろばん教室が 1 つもない地域だったんです。すぐに転勤になっちゃったから 1 年くらいしかできませんでしたが, 結構盛況でしたよ。おかげで商工会の会頭さんとも仲良く(!?)なっちゃって, 仕事の面でも非常に良い影響を及ぼしました。

 転勤先(前任校)の地域はそろばん教室がありましたから, そろばん教室の足を引っ張ることはできませんよね(笑)。だから今度は自分が再度始めてみようか, と。ちょうど全珠連の検定の制度も(現在の制度に)変わってました ----- これは前々任校の時に知っていたんですが, 伝票算が必須じゃなくなったんなら十段受かるんじゃないか, ってね。現役時代(中学時代), 伝票以外は十段って点数だったことが一度だけあったんです。そしたらこの歳になって, 本当に 1 年も掛からずに受かっちゃって, 更にそれがこの地域初の十段だったとかで大騒ぎされました(笑)

若松選手

【若松】塾のない地域ではそろばんを指導し, ある地域では足を引っ張らないようにスッと身を引く。本当にそろばんのことを考えてくれていて, とても素敵だと思います。


【ma-.】ありがとう。これが若松君に褒められた初めての経験かも知れません(笑)

 そういやもう一つ思い出したんですが, 先程行ったとおり乗算も除算もほとんど「答えを書きっぱなし」の若松君に「あんた, 一体どうやって計算してんの?」って聞いてみたことあるんですよ。当時の若松君からの回答は「わかんない」でした(笑)

 これって, 本当によくわからずに何も考えず計算していたんでしょうか。それともこの質問への回答が面倒でこのように答えたんでしょうか。覚えてますか?


【若松】当時は本当に良くわからなかったのかも知れません。

 今はわかるけど, 別に面白い答えではなく, 普通にみんなと同じように頭の中でそろばんを弾いているだけです。そして, 答えを書いている間に次の問題を計算しているだけです。


【ma-.】ですよね。私も, 若松君から今この答えを聞く前に, その方法はこれしかないとわかってはいました。

 まぁ私の場合, そもそもいまだに乗暗算を尾乗法でやってるのが大間違いなんですけど。絶対に「答えを書き続ける」ことは不可能です。だから, 何度もそろばんと同じように頭乗法に切り替えようと練習したことがあるんですけど, 何度も挫折しています……ヘタレなんですかね(笑)


【若松】ちなみに私も尾乗法ですよ。そろばん使う場合もそうです。そして私も何度か頭乗法に変えようとしました。これについては話すと長くなってしまうので詳しくはやめておきますが, 今ではこれが自分のスタイルと思っていて何の迷いもなくなりました。現に全日本でも良い成績が取れたしね!


【ma-.】えっ!? 尾乗法ですか!? 信じられません……。そういや答えを下の桁から書いていることはあったように思いますけど……(汗


【若松】あと私の場合, 時々次の問題を計算して, その問題を逆から乗じて検算して, 合っていることを確かめながら書き続けることもありますよ。


【ma-.】うーん, やっぱり人間じゃぁないですね(笑)

若松選手がそろばんを弾く貴重な(?)シーン